Blog 2016/12/10

スイス メイド ?

高級時計と言えば【スイス】と頭に浮かぶ方が、ほとんどだと思いますが
何故、各ブランドはスイスに本拠地を構えるのか。

理由としては、スイスという国は空気と緑が豊かで精密機械を作るのに最も適した国であるからと言えます。

もう一つは歴史です。
16世紀中頃から宗教戦争に伴いスイス隣国の人々が避難し、フランスやドイツの有能な時計技術者が集まったことです。こうした背景のもとスイスの時計産業が今日まで盛んに発展したのです。

ところが、12/1の日本経済新聞にも記載されてたのですが、スイスメイドの高級時計の定義が変化を迎えています。

ほとんどのブランドの文字盤、裏蓋、バックルの何処かにブランドロゴとは別に【SWISS MADE】と記されていると思いますが実はスイスメイドを語るうえで様々な条件があるのですが、決して厳しいとは言える条件ではなかったのです。

《主な条件》

・製造コストに換算して、ムーブメントの50%以上がスイス製であること。

・外装の取り付けがスイス国内で行う事

・最終検査がスイス国内で行う事

ご覧のように比較的スイスメイドを名乗るのは難しくはないのです。また中国との自由貿易を締結した為、安価で中国からの部品等も輸入が可能になりました。

しかし、2017年からこの条件が厳しくなります。

《スイスメイドと名乗るのに追加された条件》

・ムーブメントと外装の60%がスイス製である事。

重要なのは今まで対象外だった外装が含まれる事で、海外から部品等を輸入していた多くのブランドがスイスメイドと名乗れない可能性が高いのです。

ただ、この条件の変更によって一貫してスイス国内で供給してきたブランドは大きな信頼を生むことになります。

伝統と信頼を得てきたスイスメイドに2017年は大きな分岐点になる年でしょう。

 

                                                  永尾知己

 

 

 

 

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