大切な時計をいつまでも愛用できる状態に保つために重要なのがオーバーホールです。
初めて腕時計を買われる方はオーバーホールってなんだろう?と思うかもしれません
私も、はじめはその一人でした😅
時計にメンテナンスがいることも初めは知りませんでした💦
頑張って働いて高級な腕時計を購入したり、大事な人からプレゼントで頂いた時計などは、今後も長く大切に使用していきたいと思うのではないでしょうか。一生ものと言われていますが、しっかりとオーバーホールをして定期的なメンテナンスを行わないと使えなくなってしまいます。
そもそもオーバーホールとは、歯車やネジなど時計の部品を全て分解し、キレイに洗浄した後、注油や調整を行いながら再び組み立てなどを行う作業のことを言います。
では、なぜそれを行う必要があるのか?その理由は、主に古くなった機械油を新品に交換することと、部品の摩耗や消耗をチェックし、異常があれば取り換えることとなります。
とくに、時計の機械油は粘土や超高性能油を使用しているため使用期限は3~5年ほどと短かく、定期的交換は必要不可欠になります。
お客様の中で多く聞かれる質問のなかに、『ほとんど使わずに保管していた時計もオーバーホールは必要ですか?』という質問を多く受けますが、時計の機械油は使用頻度にかかわらず、酸化などの原因で年月の経過とともにその性能が劣化してしまいます。
そのような状態だと部品が円滑に噛み合わなくなり、精度の悪化や部品の過度の摩耗や損傷などを招いていしまいます。
メーカーでは機械油の耐用年数や、各部品の消耗を統合的に判断して、一定期間ごとのオーバーホールを推奨しているので、その重要性をきちんと厳守していただければ半永久的に使うことができます。
1.操作感などをチェックし、ムーブメントの取り出し
ケースの汚れなどを払った後、機種ごとに規定された工具を用いて裏蓋をあけ、ムーブメントを取り出す。
2.ムーブメントの分解
ムーブメントを定められた手順で全て分解。
部品の摩耗や消耗度も詳細にチェックし、必要なものは全て新品へ交換。
3ムーブメント部品の洗浄
大きさや素材ごとに部品を分類。専用トレイに入れ、古い機械油や汚れを自動洗浄機で洗い流し、ガラスやベゼル、プッシュボタン、リューズなども全て分解し、キレイに洗浄。
4.研磨
研磨をすると鏡のようになるほど新品同様のツヤを取り戻すことができます。ただし、全ての素材の時計が研磨できるわけではなく、ステレンレスやゴールドといった素材の腕時計にのみ行うことが可能です。チタンやメッキ、プラスチック製の腕時計は研磨することができないので注意が必要です。
5.注油・組み立て
分解した部品を、すべて組み立て。
機械油は部品や用途に適したものを数種類使い分け、新たに注油していきます。
このようにオーバーホールの重要性を理解しつつ皆様の大切な時計をいつまでも愛用できる状態に保ってあげましょう。
メンテナンスでご不明な点があれば、いつでもお問い合わせくださいませ。
Oro-Gio 今城