こんにちは!
オロジオの西久保です。
今回は、知る人ぞ知る時計ブランド【EVERHARD エベラール】についてご紹介します。
日本ではまだまだ知名度は低いですが、130年以上の歴史を持つブランドなんです!
ということで今回は、エベラールの歴史と魅力を皆様にご紹介します。

1887年 スイス時計の聖地、ラ・ショー・ド・フォンに誕生しました。
創業者は『ジョルジョ・ルシアン・エベラール』
彼は、10世紀ごろから時計作りに携わってきた一族に生まれ、弱冠22歳という若さで
工房を立ち上げた凄腕の職人でした。

※ジョルジョ・ルシアン・エベラールが写る当時の希少な写真
事業を息子に受け継いだ後も、技術力が落ちることなく現代まで家族経営で続けており、
さらに【一度も時計製造をやめることなく】続けている世界に数社しかいない、
希少な老舗ブランドなんです。

エベラールの歴史には必ずクロノグラフの存在があるんです!
創業当時から、懐中時計にクロノグラフ機能を付け、クロノグラフのトップメーカーであったエベラールは、1919年にワンプッシュ式のクロノグラフを発表。
1935年にはフライバックのストップとリスタート機能の2つを搭載した、世界初のダブルプッシャー・クロノグラフを完成。
さらに1938年には12時間積算付のクロノグラフを、
翌年1939年にはスプリットセコンド・クロノグラフを同じく世界初で完成させます。

そして、2001年。
世界初、4つのインダイヤルを横一列に配列したクロノグラフ『クロノ4』
こちらのモデルは特許を取得したため、他のブランドには作れない唯一無二のコレクションです。
このように、エベラールは自分たちの技術力の高さを続々と世に発信していったのです。

※2代目経営者:モーリス・ウィリアム・エベラール
実はイタリアではとても人気のあるエベラール。
売上の7割がイタリアだと言われています。
なぜそんなに人気なのか?
エベラールとイタリアには深い関わりがあったんです!
上記でもお伝えしたように優れた技術力を持っていたエベラールは、1930年代その腕を評価されて
イタリア海軍将校(オフィサー)の公式時計として採用。
戦後はエグゼクティブが身に着けられる、エレガントかつスポーティな時計としてイタリア財界を中心に圧倒的な地位を確立しました。
他にも、何の因果かイタリアとの切っても切れない関係があるんです!

エベラールを語るには欠かせない人物の一人「タツィオ・ヌヴォラーリ」
彼の故郷マントヴァから取り「空飛ぶマントヴァ人」と呼ばれた伝説的なレーサーでした。
30年以上走り続け優勝70回と圧倒的な成績を残したタツィオ・ヌヴォラーリ。
当時ドイツ製のマシンが牛耳っていた時代に、彼は性能で劣る自国のアルファ・ロメオをチョイス。
ただただ走っても勝てないと悟った彼は、コーナーでもブレーキを使わず走るドリフト走行で対抗。
(ドリフト走行は彼が編み出したと言われている)

その走りは勇猛果敢で、いかなる状況においても全力疾走。
ドライビングテクニックは「神懸り的」あるいは「悪魔的」とも評され、性能の劣るマシンや悪路など困難な条件であるほど冴え渡ったといいます。
そのタツィオ・ヌヴォラーリの闘争心に共感したエベラールは「タツィオ・ヌヴォラーリコレクション」
を発表。
偉大な彼の功績を今もなお、後世へと受け継いでいます。

gianni agnelli
自動車メーカー『FIAT』の元名誉会長 『ジャンニ・アニエッリ』
彼はFIATの創業者ジョヴァンニ・アニエッリの孫にあたります。
「“王冠を持たないだけのイタリアの王様”。1900年代、イタリアの社会事業や経済界の歴史において、最も重要な人物のひとりである」と各イタリアメディアから評されるほど圧倒的なカリスマ性を放ちました。

彼が着こなしていたことで知られる「オン・ザ・カフス」
カフスの中に時計が隠れていては、すぐに時間を確認できないため、カフスの上に時計を着けたという。
一説によれば金属アレルギーだったという説もあるが、どちらにせよ当時のおしゃれなイタリア人だけでなく、フェラーリ元名誉会長もそのスタイルを真似していたほど影響力を持った方だったのがわかりますね。

彼が晩年愛用していたのは『トラベルセトロ』
当時、43mmの時計はデカすぎると反対意見も多数あったそう。
しかし、いざ販売してみると『画期的だ!!』と大ヒット。
さらに、ファッションアイコンであるジャンニ・アニエッリが着けると爆発的なヒットに。
この後、他のブランドからも40mm超の時計が続々と発売されたそうです。
約140年の歴史の中で数々の名作が生まれてきたエベラールコレクション。
その中から厳選してご紹介します。

【商品詳細】
・ケース径:42mm
・ケース素材:ステンレススティール
・防水性:5気圧(50m防水)
・ムーブメント:自動巻き
・価格:¥1,329,900(税込)
2001年に誕生したエベラールのクロノグラフ傑作時計「クロノ4」
この「クロノ4」の20周年を記念し、コレクションに新たに加わったのが「クロノ4 21-42」
「21」は発売年、「42」はケースサイズを表すラッキーナンバーです。
スポーティー・エレガントなデザインは、エベラールが今まで作り上げてきたスタイルと見事にマッチ!
エベラールを語る上では外せない一本です!

【商品詳細】
・ケース径:43mm
・ケース素材:ステンレススティール
・防水性:5気圧(50m防水)
・ムーブメント:手巻き
・価格:¥616,000(税込)
こちらもエベラールを代表するコレクション「トラベルセトロ・ビトレ」
1994年、当時CEOであった『パルミロ・モンティ』が、イタリアのエミリア・ロマーニャ州にある小さな町の名前で、パルミロが亡くなった友人を偲んで名付けたそうです。
ケース径43mmの手巻きモデルで大型時計のパイオニアだと言われており、
クラシカルでシンプルなデザインは、場所を選ばずご使用いただけます。

タツィオ・ヌヴォラーリ・レジェンド ザ・ブラウン・ヘルメット
【商品詳細】
・ケース径:43mm
・ケース素材:ステンレススティール
・防水性:3気圧(30m防水)
・ムーブメント:自動巻き
・価格:¥1,160,500(税込)
エベラールは、「ヌヴォラーリ・グランプリ」のメインスポンサーを長年務め、1992年には彼を讃える「タツィオ・ヌヴォラーリ・レジェンド」を発表。
以来、新たなモデルを次々と展開してきました。
裏蓋のサファイアクリスタル越しには、ヌヴォラーリの名が刻まれたローターと、彼の愛車アルファロメオ12Cのシルエットが浮かび上がります。

【商品詳細】
・ケース径:43mm
・ケース素材:ステンレススティール
・防水性:30気圧(300m防水)
・ムーブメント:自動巻き
・価格:¥671,000(税込)
1959年に発表した「スカフォグラフ」。
その記念すべき年をローマ数字で表し、新しく生まれ変わった「スカフォグラフ 300 MCMLIX」
300m防水を誇る堅牢なケースに、視認性の高いインデックスと針。
裏蓋には、スカフォグラフのマークでもあるスターフィッシュ(ヒトデ)が刻印されています。
以上、エベラールをご紹介しました。
日本ではまだまだ名の知れていないブランドですが、深掘っていくとこんなにも濃く、濃密な歴史が詰まっているんです!
ですが、今回ご紹介したのはエベラールの歴史の一部に過ぎません。
ご興味のある方は、ぜひエベラールのこと調べてみてください!
店頭で試着も出来ますので、お気軽にご来店くださいませ!
オロジオ 西久保