RECOMMENDED

CATEGORIES

PRESS&RELEASE

FACEBOOK

160725_スライド書き出し_breitling-night

情熱と伝統 in BREITLING FACTORY-Oro-Gio 永尾 知己の現地レポート-

WATCH|2016.9.29 Photography&Text:Tomoki Nagao(Oro-Gio)

8月下旬、東京・成田で熱い言葉が飛び交う。
『高いクオリティーに執念を持つ』それこそが、ブライトリングであると。
そう、翌日からスイスにあるファクトリー(クロノメトリー)に向けてのミーティング。
チーム【ブライトリング・ジャパン】は熱かった。

私も、ファーストウォッチがブライトリングという事もあり、この日を待ちわび、心の底から熱かった。
12時間のフライトも気持が高ぶっているのか苦にならず、気がつけばスイス・チューリッヒ空港。

ホテル到着後、すぐ出迎えてくれたのがブライトリング社・副社長ジャン・ポール・ジラルダン氏と、今年6月にオロジオで開催したブライトリング・ナイトに表敬訪問してくれたブライトリング社アジア・カナダ担当ベン・カッファー氏。
両氏を囲んで食事をしながらのミーティングが始まった。

watch-breitling-factory-03

カッファー氏の友人が営んでいるワイナリーのワインを飲みながら、様々な質問が飛び交い、すべての質問を笑顔で返すジャンポール氏。ブライトリングの過去、現在、未来、そして、来年予定のキャリバーの事。
最後にジャンポール氏から頂いた言葉。「伝統と進化は矛盾ではない」

確かに最近発表されたB50やB55などは近代的なモデルである。
続けて「進化を止めたらブライトリングではない」。
その言葉を残して帰られた。

カッコイイ以外に言葉は見つからなかった。
その興奮も冷めやらぬ翌日、このツアーのメインでもあるファクトリー見学。
まずはケース、ブレス等を作るWERTHANOR工場の見学。もちろん写真はNG。

watch-breitling-factory-04

ここでは180名のスタッフを構え、スタンピングから最後のポリッシングまで分業制を敷いている。
鉄の塊からケースやブレスの形が出来るまで約2ヶ月かかり、出荷までだと最短で10ヶ月。
ブライトリングの頑丈な理由が納得できる。

続いて向かったのが、ラ・ショードフォンにあるMONTREMO工場。
ここは主に文字盤を作る場所でその技術力はスイスNO.1。
真鍮のロール状の板からベースを作り上げ、最後はインデックスをつけていくが、かなり繊細な作業の為、少しづつ進行していく。
驚いたのが文字盤の色を変えていく技術。ガルマニック塗装という手法を使い、色によって配合が違う。バスタブで吸着させ、待つ事2分。あっという間にブルーやパープルなどの色に変わる。
この重要な任務は20代半ばぐらいの若い男性で、テキパキと手際が良い。私が言うまでもないが、スイス産業の伝統は老若男女問わず根深くある。例えば、細かい繊細な作業は女性陣が取りまとめ、大胆かつ力作業は男性陣と役割も明確。しかし、アイデアや意見は立場など関係なく話し合う。最高品質の為に。

ほどなくしてのランチタイム。流石ここはスイス、ランチタイムでもワインは必須。
美味しい食事とお酒を共に時計談義が飛び交う。ブライトリング社の方が歴史について語って頂いた。

ここ、ラ・ショードフォンには様々な時計ブランドの本社または工場がある。タグ・ホイヤー、ロレックスそしてパテック フィリップなど… 

ラ・ショードフォンはフランス語圏で標高1000mの場所にあり、冬は極寒で2〜3mの積雪も当たり前。
その昔、隣国のフランス・ドイツ・ベルギーの国々が宗教戦争を行い、その戦争から逃げて来た人々がこの町に移民し、暑い夏は農業を行い、寒い冬は雪を見ながら小屋で時計を作るのが伝統になる。各工場では「ボンジュール」や「メルシー」といった言葉で私たちを出迎え、送り出してくれる。

フランス語は必須である。

watch-breitling-factory-05

そして、いよいよ午後からはクロノメトリー見学である。

220名のスタッフを構え、ここではプロジェクトチームが本社と連動しながら企画から製造までを決めていく。PCなど専用機器は数え切れないほど…更には最新機材を揃えダストコントロールは勿論、全ての物の品質には執念を持って取り行う。クオリティコントロールは欠かせない。
一つでも、失うとクロノメーター(COSC)に認定できない為、妥協は許されない。

ブライトリングの哲学には圧巻され、改めて製品・精度の良さを感じた。あっという間に充実した1日が終わった。

そして、スイス2日目はジュネーブにあるブライトリング・ブティックを訪問。
なんと朝9時からのオープンである。またジュネーブは観光地や数多くのブティックがあり、朝から賑やか。迎えていただいたブティック・オーナーから全員にシャンパンが振舞われる。改めてですが、朝の9時。私たちは「朝シャン」だと笑いながら、飲みほすと、まだ飲んでくれと言わんばかりに勢い良く二杯目を注いでくれた。

watch-breitling-factory-11

そんな、ほろ酔い状態で話を聞いていると、ジュネーブブティックはオープンしてまだ2ヶ月。
窓の外を見てみるとジュネーブの代名詞とも言えるレマン湖を一望でき、更に運が良ければモンブランが見える一等地。冗談で聞いてみると2ヶ月で空いたシャンパンの数は…200本。
最高峰の時計を見ながらお酒に景色…時計ファンなら一度は味わってみたい最高の空間である。

なんと9月半ばには米俳優でブライトリングアンバサダーでもあるジョン・トラボルタ氏を招いてのパーティも開催。
そんな賑やかな聖地ブティックはスイス限定モデルやなかなか日本では見れないゴールドモデルなど、その数140本以上と圧倒され、酔いも一気に吹き飛んでしまった。

watch-breitling-factory-07

そして、間もなくしてバスに乗り、ブライトリング本社があるグレンヘンへと移動。
本社へ入ると、出迎えて頂いたのはなんと…ブライトリング社・CEOセオドア・シュナイダー氏である。
ブライトリング・ジャパンの方々もなかなかお会い出来ない世界のブライトリングを取り仕切る方である。
ただ、「こんにちは」、「バイバイ」など気さくに日本語で挨拶をしていただき、ユニークなトークで私たちの緊張を和らいでくれた。

ブライトリング本社では、200名のスタッフを構え、日本人の技術者も1名勤務している。5年前に拡張し線路を挟んで2棟になった。主にマーケティング部門とアフターサービス部門に分かれ線路の下に地下通路を設け、常に連携(移動)出来る状態で棟の内観は全面ウッドで仕上げ。これは本社とクロノメトリー、そして世界のブライトリングを取り扱う正規代理店も、このウッドで統一されている。

さて、本社では毎週木曜日にセオドア・シュナイダーCEOはじめ各部門の統括マネージャーと新作コンセプト(企画)や未来のブライトリングについてのミーティングが誰も立ち入ることが出来ない会議室で行われる。

その他、各技術者たちはプロトタイプの検証や様々なテストを行う。
例えば、ベゼルを2000回以上回してのテスト、クロノグラフのプッシュボタンを15000回押しての耐久性テスト、更には時計を置いて3キロのハンマーを使っての衝撃テストなど他にも様々あるが、これらを経て最後は4人の女性チームで傷がないかのチェックが行われる。
なんと製品企画から開発、そして出荷されるまでに1000回以上のクオリティーコントロールが行われ、店頭に並ぶまでには1年以上を要する。

これぞブライトリングと驚くばかりの連続であった…何故ここまで、品質にこだわるのか…
それは、世界中のブライトリングスタッフの情熱と132年続く独立ブランドとしての伝統があるからだと感じた。

あっという間の1週間。

watch-breitling-factory-08

帰路の飛行機で数々の場面を思い返すと共に、このような貴重な体験をさせて頂いたブライトリング社及びブライトリングジャパン社に心より感謝を申し上げます。

最後にブライトリングファンの皆様、そしてこれからブライトリングファンになられる皆様へ
「ブライトリングを二言で表現せよと言われたなら、私は【クロノグラフ】と【品質】の2つを選ぶであろう。
この132年間、5世代を通じ、我々は時計業界において機械式クロノグラフのリーダーとして独自の道を切り開き、我々の腕につける計器は全ての職種における模範となる正確さ、頑丈さ、信頼性を配慮して作られてきている。
それらはパイロットを始めとする、最も正確さを必要とするプロフェッショナルな人々の信望を集めてきた。
安全性が死活問題である航空業界と結束することによって、ブライトリングは常にその計器としての時計のパフォーマンスを改良し続けている。この品質に関する執着が1999年には100%クロノメーター製造という究極に到達する。ブライトリングでの我々の仕事はより丈夫で、より視認性に富み、より機能に優れたクロノグラフを造ることである。品質とスタイルにおいて決して妥協しない人々のためにそれを造る。」           
ブライトリング社CEO セオドア・シュナイダー

watch-breitling-factory-09

どこまでも、ブライトリングは熱かった。そして心よりブライトリングを選んで良かったと感じた1週間であった。

Share on Facebook0Share on Google+0Tweet about this on Twitter0

information

ブライトリング・ジャパン ホームページ
http://www.breitling.co.jp
pagetop