おいしいものと出会える、ピースフル・フェイス
お客さんや仲間たちから「TOMMYさん!」と親しみを込めて呼ばれている人がいたら、それは「Pizzeria Da Gaetano/ピッツェリア・ダ・ガエターノ」の舌間智英(したまともひで)さんかもしれない。さらにとびきり美味しい料理をつくってくれそうな風貌ならば、ほぼ舌間さんと思って間違いない。そもそも舌間さんという平凡ではない名前も運命のひとつなのか、料理人らしさがにじみ、ピッツァへの興味が倍増する。
ピッツァへの興味の扉は、ファッションが開けた!
さて、今日はこちらでも親しみを込めて、TOMMYさんと呼ばせてもらおう。
TOMMYさんが営む、「Pizzeria Da Gaetano/ピッツェリア・ダ・ガエターノ」は、ナポリ・イスキア島の名店「Da Gaetano」の味を受け継ぐピッツェリア。その味わいについてはオロジオ・スタイルのコンテンツ[GOURMET]でも紹介させてもらっている。TOMMYさんというニックネームは、ナポリの「Da Gaetano」を営むガエターノ・ファッツィオ氏が命名した。本名である「TOMOHIDE(ともひで)」を上手く発音できなかったという、茶目っ気のある理由もついてくる。
TOMMYさんはお洒落な伊達オトコである。実は、本場イタリアのピッツァに興味を持ったのも、ファッションの存在が大きいという。東京でIT関係の仕事をしている頃、ふらりと訪れた都内のピッツェリア。そこでピッツァを焼き、ワインをサービスしている男性はすべて、アルマーニのスーツをぴしりと着こなしていた。ピッツァの焼ける香りとともに彼らからスマートな色香が匂い立つ。こんな格好いい世界があったのかと、TOMMYさんはピッツァの世界についてリサーチをはじめる。自分の中で、新しい何かが動き始めていた。
プライベートなOFFタイムは、ぜひともONの格好で
リサーチを重ね、ナポリ・イスキア島にすごい店があると知り、移住を決めたTOMMYさん。ナポリで暮らしはじめると、そのファッションにも魅了されていく。ナポリの男たちは、若者からおじいちゃんまでテーラーに通いシャツやスーツを仕立て、それをさらりと着こなしている。身体に寄りそうようなシャツは日本で見たそれとは風格が違う。いつしかシャツ好きになっている自分に気づく。
今、店に立つ時のTOMMYさんは、ポロシャツをユニフォームに過ごす。ピザ窯の発する熱があるからだ。でも最後のお客さんを見送った後は、気分を一新。シャツに着替えたら、TOMMYさんのプライベートな時間がはじめる。ONの時はカジュアル、OFFの時はスタイリッシュに。通常とは逆のギャップが何とも粋に感じてしまう。
2014年のマイ・ファースト・ショッピングと共に
そんなTOMMYさんが今、愛用している時計は 、IWC「ポルトギーゼ・ヨットクラブ」。都内で知り合いが営むシチリア料理レストランへ行った時、たまたまザッケローニ氏(元・サッカー日本代表監督)が来店しており、その腕にあったのを見かけたモデルだ。
出会った瞬間、いい時計だなと思っていたそうで、2014年の年明けに購入。オロジオの初売りスタートと同時に入店し、購入したそうだ。TOMMYさんにとって、2014年初めてのショッピングとなった。
IWC「ポルトギーゼ・ヨットクラブ」は、まず文字盤の顔がいいとTOMMYさんは言う。デザインもさることながら、アナログ時計の針が動く様子を眺めるとわくわくするという。旅好きのTOMMYさん。もし今から新幹線に乗って京都に行けば何時に着く。お気に入りのレストランまで何分。そこから食事をしたら何時になるだろうか?なんて想像するのが好きだそう。アナログ時計だからこそできる楽しみを見出している。ラバーベルトなので、夏でも使いやすかったとか。
ちなみにTOMMYさんは毎年ひとつ、何か特別な思いを込めたものを購入するそうだ。それは時計だったり、インテリアだったり、時には車だったり、今年も1年、自分を引き上げてくれそうなものだ。また1年間、頑張れよ、俺、と、気持ちを引き締める意味も込めている。
さて、2015年のスペシャルなショッピングは何になるのだろう?その答えはまた、ピッツァを頬張りながらTOMMYさんに聞いてみたい。